背中がつるのはなぜ?原因や予防方法を紹介
2025.3.12 重要おすすめ記事
ぎっくり腰のように突然、背中に痛みが走って背中がつる経験はないでしょうか。ぎっくり腰は比較的よく知られていますが、背中がつる、いわゆる「ぎっくり背中」はどのように対処すればよいのか分からない方は多いかもしれません。そこで、背中がつる原因や対処法、予防法をご紹介します。
小林整骨院では、身体のさまざまなお悩み・ご質問等の相談も承っていますのでお気軽にご相談下さい。
目次
背中がつる原因とは

「背中がつる」とは背中の筋肉がけいれんを起こし、強く収縮して動かなくなった状態で、「ぎっくり背中」と呼ばれることもあります。なぜ背中がつるのか、その原因としてまず挙げられるのは、以下の4つです。
血行不良
体の冷えは、血行不良の代表的な原因です。血行が悪くなると体が硬く動かしにくくなった経験を持つ方は多いでしょうが、これは血流量が減って筋肉がスムーズに動かせなくなるからです。
冬の寒い時期に限らず、室内がエアコンで冷えがちな夏も、血行不良によって背中がつるケースが見られます。
筋肉疲労
背中がつる原因として多いのが、筋肉疲労です。疲れがたまると、筋肉の柔軟性が低下して硬くなってしまいます。すると、血行不良と同様に筋肉が動かしにくくなり、背中がつりやすくなるのです。
背中のつりを引き起こす筋肉疲労は、体を酷使する激しいスポーツや肉体労働だけに限らず、同じ姿勢を長時間続けるデスクワークの人にも起こり得ます。
水分・ミネラル不足
水分やミネラル不足に陥ると、神経感覚の障害や興奮状態を引き起こし、筋肉がけいれんする原因となることがあります。特にスポーツなどで多量の汗をかいた後は、水分とともにミネラルも排出されているため、水分・ミネラル不足になりやすい状態です。
また、睡眠中も水分・ミネラル不足に陥りやすくなります。睡眠中は思っているよりも汗をかいているため、汗をかいたという自覚がないまま水分・ミネラル不足になってしまい、背中がつる症状が現れることもあるでしょう。
ストレス
ストレスは自律神経のバランスを崩す原因の一つで、活動的な状態になる交感神経を優位にさせます。背中の筋肉は直接脳から神経がつながっている部分なので、自律神経のバランスの崩れによる影響が比較的大きく、筋肉が収縮した緊張状態が続いてしまいます。
さらに交感神経には血管を収縮させて血流を悪化させる働きもあるので、ストレスで交感神経が優位になると血行不良によって背中のつりが起こりやすくなってしまうのです。
背中がつった際の対処法

背中がつったときに無理に体を動かしてしまうと、症状が悪化する恐れがあります。突然痛みに襲われると、どの程度体が動くのか試してみたくなるかもしれませんが、まずは安静にするのが基本です。痛みがそれほど強くないとしても、違和感がある場合はできるだけ体を動かさないようにしましょう。
ただ背中の筋肉がけいれんを起こしただけであれば、炎症が起こらないため強い痛みを感じることはありません。しかし、つった部位の筋肉が損傷して炎症を起こすと、患部の痛みや熱を感じます。このような背中がつったときの痛みを和らげるには、冷却と圧迫がポイントです。
炎症を抑えるには、アイシングを行いましょう。氷のうやタオルで巻いた保冷剤を10~15分程度患部に当てると、痛みや炎症を和らげられます。痛みを感じる部分に冷湿布を貼ってもいいでしょう。
圧迫は、骨盤ベルトやテーピング用テープを強い痛みを感じる部分に巻いて固定する方法で、炎症によって起こる腫れを防げます。
背中がつることで考えられる疾患
背中がつるのは、前述した原因だけに限ったことではなく、病気が原因でも起こることがあります。
背中がつったときの対処法を行っても症状が緩和しない、むしろ痛みが悪化する場合また胸の痛みや息苦しさ、全身の倦怠感、発熱、嘔吐・吐き気などの症状も現れている場合は、内臓の病気が原因として疑われます。
命に関わる可能性がある心臓や肝臓などの疾患によって背中がつっているケースも考えられるため、このような別の症状も併発している場合は、医療機関へ相談しましょう。
ストレッチと運動がもたらす予防効果

ストレッチや運動は、体の柔軟性を高めて筋力の低下も防げます。毎日の生活に取り入れるだけで、血流が改善したり体の柔軟性が高まったりする効果が期待できるでしょう。
長時間のきつい運動ではなく、適度に体を動かすように意識するだけでも、体の状態は変わります。運動に時間が取れないときでも、仕事の合間にストレッチをして意識的に背中を動かしていると、背中のつり予防ができるでしょう。
おすすめの背中ストレッチを紹介
背中のつりを予防するには、簡単なストレッチでも効果が期待できます。「アームサークル」というストレッチは、寝た状態でも実践できるので、以下の手順で行ってみましょう。
両膝を軽く曲げてから横向きに寝て、胸の前で両腕を伸ばします。両手のひらを合わせて息を吸いながら、上になっている腕を床に沿うように頭の上へ伸ばして胸を開き、後ろへ円を描くように回します。息を吐きながら、太ももを通過するようにその腕を回して元の位置に戻しましょう。これを両側5回ずつ行います。
まとめ
背中がつるのは、普段の生活の中にさまざまな原因が考えられます。ストレッチや水分補給など、自分で実践しやすい予防法も多いので、背中がつる症状に悩まされた経験がある方は、予防方法を意識して日常生活を送りましょう。中には疾患が原因で背中がつる場合もあるため、背中の痛み以外に気になる症状がある場合は、医療機関を受診してみましょう。