整骨院(接骨院・整体院)での施術費用は医療費控除の対象?
2023.7.11 重要おすすめ記事肩こりや腰痛、打撲など、さまざまな理由によって整骨院で施術を受ける人は多いでしょう。しかし、整骨院での施術費用は、医療費控除の対象になるのだろうかと疑問に思う人は珍しくありません。
そこで本記事では、整骨院での施術費用が医療費控除の対象となるかどうかを詳しく解説します。整骨院での施術費用を医療費控除として申請する方法についても解説しているので、併せて参考にしてください。
小林整骨院では、身体のさまざまなお悩み・ご質問等の相談も承っていますのでお気軽にご相談下さい。
目次
医療費控除とは?
医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額以上のとき、所得控除を受けられる制度のことです。医療費控除を利用すると所得税が低くなるため、住民税の納付額も抑えられます。一定額以上の医療費を支払った場合は、積極的に手続きを行うとよいでしょう。
なお医療費控除を利用する場合は、会社員であっても確定申告をしなければいけません。会社などで行われる年末調整では所得控除を受けられない点に注意が必要です。万が一医療費控除の手続きを忘れた場合、5年前までであれば遡って申告できます。
医療費控除の基準
医療費控除は、1月1日から12月31日までの1年間に支払った医療費が10万円以上(年間所得が200万円未満の場合は年間所得の5%と比較して少なかった方)のときに利用できます。医療費控除は世帯主だけではなく、生計をともにする家族全員分が対象となるため、合算してこの基準を上回るかどうかを確認しましょう。
整骨院の施術費用は医療費控除の対象範囲に該当する?
整骨院で受けた施術のすべてが医療費控除の対象となるわけではありません。そこで、ここからは医療費控除の対象となる施術内容とならない施術内容を詳しく見ていきましょう。医療費控除を受ける際の参考にしてください。また、医療費控除に該当しない費用についても解説します。
なお、整骨院での施術が医療費控除の対象となるかどうかを最終的に判断するのは税務署です。そのため、自分が受けた施術が医療費控除の対象となるか気になる場合は、事前に税務署に確認しておくと安心です。
医療費控除の対象となる施術内容
治療のための施術は、医療費控除の対象です。例えば、骨折や脱臼、負傷原因がわかっているぎっくり腰などが該当します。ただし、応急処置を除いて、施術を施した人が国家資格を保有していることが前提とされています。
健康保険適用外の診療であっても、それが治療に必要な処置であれば医療費控除の対象となる点は理解しておきましょう。こちらに関してもあん摩マッサージ指圧師やはり師、柔道整復師などの資格を保有している人に施術してもらったことが医療費控除を受ける条件です。
医療費控除の対象にならない施術内容
医療費控除の対象とならない施術内容は、主に以下のとおりです。
- 慢性的な肩こりや腰痛
- 姿勢矯正
- 疲労回復を目的とした施術
- リラクゼーション
- 過去の怪我や病気による後遺症
医療費控除は治療を目的とした施術が該当するため、癒しや健康維持などを目的とした施術は対象外です。また、民間の資格保有者に施術をしてもらったときも医療費控除の対象外となるため注意しましょう。
該当しない費用
整骨院で治療を受ける際にかかった交通費も医療費控除の対象となるものの、タクシー代には注意が必要です。医療費控除の交通費は原則、バスや電車などの公共交通機関を利用した場合のみが認められています。そのため、タクシー代を請求しても認めてもらえない可能性があるのです。
ただしバスや電車が運行していない時間帯に整骨院に行ったなど、やむを得ない事情でタクシーを利用した場合は、医療費控除の対象となるケースがあります。
整骨院の施術費用を医療費控除として申請するには?
整骨院の施術費用を医療費控除として申請する際、1年間にかかった医療費がどれほどあるかを証明する必要があるため、領収書やレシートを保管しておきましょう。医療費控除を受ける際に必要な書類は、以下のとおりです。
- 確定申告書
- 医療費控除の明細書
- 医療費通知書
- 施術費用がわかる領収書やレシート
- 源泉徴収票
医療費控除を受ける場合は、領収書やレシートを見ながら医療費控除の明細書を作成します。その後確定申告書の医療費控除欄に金額を記載し、手続きを進めていきましょう。
また医療費の領収書やレシートは、確定申告書を提出した後5年間の保管が義務付けられています。医療費控除の明細書の控えとともに、大切に保管しておいてください。医療費控除の申告に不審な点が見つかった場合は、税務署から領収書やレシートなどの提出を求められるケースもあります。
なお医療費控除の申告は1月1日から可能です。確定申告と同時に行うのであれば、2月中旬から3月中旬の間に手続きを済ませておきましょう。
まとめ
整骨院での施術費用のうち、治療目的のものは医療費控除の対象となります。骨折や脱臼など治療を目的とした施術を受けた場合は、領収書やレシートを大切に保管しておきましょう。
ただし国家資格を保有している人に施術を受けた場合に限られているため、あらかじめ整骨院で確認しておくと安心です。 医療費控除を受けるためには、確定申告をしなければいけません。年末調整だけでは所得控除を受けられないため注意しましょう。