最新医療と生活習慣がカギ! 骨折を早く治す方法
2024.3.27 重要おすすめ記事 , 骨折骨折が治るまでには時間がかかるのが一般的です。しかし最近では、骨折を早く治す方法として、超音波骨折療法などを取り入れる医療機関も増えています。骨折の早期治療のため、自分でも実践できる方法をご紹介します。
小林整骨院では、身体のさまざまなお悩み・ご質問等の相談も承っていますのでお気軽にご相談下さい。
目次
骨折を早く治す方法
骨折を早く治す方法には、以下のようなものが挙げられます。
- 超音波骨折治療法を受ける
- 適度な運動やマッサージをする
- 骨の形成に必要な栄養素を取る
- 禁煙
それぞれの方法について解説します。
1. 超音波骨折治療法を受ける
骨折を早く治す方法として、医療機関などが取り入れているのが「超音波骨折治療法」です。微弱な超音波を骨折した部位に一定時間当てることで、骨の癒合が促進されることが分かっています。
低出力超音波を照射するため、体への負担や副作用もほとんどありません。プロスポーツ選手がこの方法により早期に復帰した例も知られています。
2. 適度な運動やマッサージをする
医師と相談の上、骨折部の安静を保ちながら、可能な範囲で身体を動かしましょう。運動は全身の血流改善を促し、骨の癒合を促進させます。座りっぱなし、寝たきりなど、長時間の同じ姿勢を避けることも大切です。
リハビリテーションとして、関節運動や筋力強化も効果があります。医師や理学療法士の指示に従い、可能な限り運動を行い、骨折部位以外の身体機能の維持・回復に努めることが重要です。
3. 骨の形成に必要な栄養素を取る
健康な骨づくりに必要な栄養素は「カルシウム」「ビタミンD」「ビタミンK2」です。これらを含む食品を積極的に食事に取り入れましょう。
カルシウムは乳製品や魚、海藻類、ビタミンK2は納豆、ビタミンDは白キクラゲや鮭に含まれます。ビタミンDは、日光に当たることで皮膚でも生成されます。
4. 禁煙
燃焼式タバコ・加熱式タバコともに細胞生存率を低下させ、骨の癒合を阻害する要因となります。骨折治療中は喫煙を控える方が良いでしょう。
骨折が治るプロセスと免疫系との関係
骨折が治るまでには3つのプロセスがあります。
①炎症期
炎症期は、個人差はあるものの、骨折直後から数週間続くとされています。骨が折れると、骨の中の血管から出血し、折れた部分には血のかたまり(血腫)ができます。ここに免疫細胞が集まり、炎症が起こります。痛みや赤みを帯びた腫れなどの症状が一般的です。炎症期を過ぎると修復期へと移行します。
②修復期
炎症がおさまると、骨、脂肪、筋肉、血管などさまざまな組織を作る細胞が集まります。これらが、軟骨や骨を形成する細胞となり、仮骨(かこつ)とよばれる骨を作り出します。
③リモデリング期
リモデリング期は、本格的に骨が作り出される時期です。骨を作る骨芽細胞と、骨を壊す破骨細胞の相互作用によって、仮骨が成熟した骨に生まれ変わっていきます。
最近の研究では、炎症期に免疫細胞が作るタンパク質「インターロイキン17」が骨の再生を助ける役割を果たしていることが分かっています。この研究結果が生かされれば、骨折をさらに早く治す方法が見つかると期待されています。
骨折の原因のほとんどは外傷によるもの
骨折のもっとも一般的な原因は外傷です。転倒・衝突など外から大きな衝撃が加わることで起こる骨折と、中程度の力が繰り返し加わって起こる疲労骨折が挙げられます。例えば、特定のスポーツを繰り返すことで、1カ所に小さな力が繰り返し加わり、小さなヒビが発生して起こるのも疲労骨折です。
その他の原因として、感染症や骨腫瘍、骨粗鬆症などの疾患によって骨が弱くなり、骨折に至る場合もあります。
自分でできる!骨折を予防する方法
日常生活で骨折を予防する方法として、スポーツの前には十分な準備運動をすることや、少しでも痛みや違和感があれば早期に病院を受診し、骨の状態を診てもらうことをおすすめします。骨折の状態を放置すると、骨の変形につながりやすくなります。
また、骨が弱くなる病気を予防するための生活習慣を確立しておくことも重要です。骨粗鬆症は、高齢化に伴って増加してきた病気であり、日本には約1,000万人以上の患者がいると言われています。
適度な運動で筋力を維持したり、骨の形成に必要な栄養素を積極的に摂取することが予防につながります。
【まとめ】
骨の再形成を促す生活習慣がカギとなる
骨折の治療中は、骨折部の固定と安静が大前提となりますが、早く治すために自分でできることもあります。血流を良くして骨の癒合を促す適度な運動や、骨の形成に必要な栄養素を取る、骨の形成を阻害する生活習慣を改善することがその例です。 医療機関と相談の上、骨の再形成を促すための生活習慣づくりが重要となります。