腰痛で整骨院を利用しても良い? 保険が適用されるケースや整形外科を受診すべきケースも解説
2023.5.9 腰痛・ぎっくり腰 , 重要おすすめ記事「人類が二足歩行を選んだ時からの宿命」とも例えられる疾病の一つ、腰痛。
働き盛り以降の世代では立ち仕事でもデスクワークでも、この症状に悩まされる人は少なくありません。
あるいは事故やスポーツ障害などでも発症することがあり、症状が進むと日常生活に支障をきたすケースも出てきます。
そんな辛い腰痛について、整骨院で保険が適用されるケースや症状の分類、そして整形外科を受診した方がよい場合について解説します。
小林整骨院では、身体のさまざまなお悩み・ご質問等の相談も承っていますのでお気軽にご相談下さい。
目次
腰痛で整骨院を利用しても良い?
腰痛の症状を改善するため整骨院を利用するのは、一般的な選択肢の一つです。
整形外科を受診した結果として骨や神経に異常が認められず、その上で痛みや不調がある場合には整骨院での治療が適切なケースもあります。
腰痛にはいまだはっきりとした原因が分からないものもあり、血行不良や体の歪みなどが起因しているパターンでは東洋医学的な手技を中心とした施術が効果を発揮することも多いといえるでしょう。
整骨院の腰痛治療に保険が適用されるケース
「整骨院での腰痛治療には保険が適用されない」ということを耳にすることがありますが、実際はどうなのでしょうか。
結論からいうと、整骨院でも腰痛治療に保険が適用されるケースがあります。
それは負傷の原因が明確な急性または亜急性のけがに対するもので、腰痛に限らず骨折や脱臼、捻挫や打撲など、目安として負傷当日から一週間以内程度であれば保険の適用範囲になるといいます。
この期間を過ぎると慢性疾患という扱いになり、こうした状態は保険の適用外となることが大半です。
したがって日常的な腰の痛みに対しては保険が適用されませんが、急性のぎっくり腰などで受診した場合は適用されるというイメージで覚えておきましょう。
腰痛の主な種類
一口に腰痛といっても、その原因によってさまざまな種類があります。
以下に代表的な7例について概要を見てみましょう。
慢性の腰痛
肩こりのように日常的、慢性的に腰の痛みを抱えているというケースがあります。
けがや事故などによる特定のダメージが起因している場合もありますが、血行不良や長年の不自然な姿勢、運動不足などによる筋力の低下によっても引き起こされ、原因がはっきりしないこともしばしばです。
整形外科による診断では異常が見つからないこともあり、体全体の複合的な問題として整骨院で施術を受ける人も多い症状です。
ぎっくり腰(急性腰痛症)
ぎっくり腰(急性腰痛症)とは急に起こる腰の強い痛みに対する総称で、疾病名ではないため診断書にもそう記されることはありません。
何か重いものを持ち上げようとしたり不自然な姿勢になったり、あるいは咳やくしゃみをしたはずみに起こる場合もあります。
突然の激しい痛みによって動くこともままならないケースがあり、ドイツ語では「魔女の一撃」とも表現されます。
骨や神経に関わるその他の重大な疾病に起因することも考えられるため、放置せず迅速に整形外科を受診することが肝要です。
坐骨神経痛
坐骨神経とは腰から足のつま先にまで至る太くて長い神経のことで、これが何らかの理由で圧迫されて腰や臀部、太ももやふくらはぎなどに電気が流れるような痛みが走る症状を坐骨神経痛といいます。
原因が後述する腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症であるケースもあり、そうした場合の坐骨神経痛とは疾病名ではなく症状を指す呼称です。
一方、検査をしても原因が特定できない時には坐骨神経痛が病名になることもあります。
腰椎椎間板ヘルニア
背骨と背骨の間には椎間板と呼ばれるクッションのようなものがありますが、この一部が飛び出て神経を圧迫している状態がヘルニアです。
これが腰回りで起きるのが腰椎椎間板ヘルニアで、腰や臀部にしびれを感じたり下肢に力が入らなくなったりします。
姿勢の悪さや過度に重いものを持つ作業、あるいはスポーツ障害などでも発症します。
腰椎分離症
腰椎は後ろ半分がリング状の構造をしていますが、その部分に亀裂が入って二つに分かれてしまう症状を腰椎分離症といいます。
腰・臀部・太ももなどに痛みが出ることが多く、腰を反らすとそれが顕著になるという特徴があります。
10代で起こりやすいとされ、特にスポーツによるダメージの結果として発症するケースが多い症状です。
腰椎すべり症
上記の腰椎分離症が進行すると、腰椎すべり症という症状に進行する場合があります。
腰椎には神経が通る脊柱管という孔があり、分離した腰椎のリングがズレて(すべって)これらの神経を圧迫するのが腰椎すべり症です。
腰痛そのものよりも、立ったり歩いたりした時に臀部や太ももに痛みを感じるケースが多く、それもしゃがむなどして少し休憩するとやや楽になるパターンに特徴があります。
腰部脊柱管狭窄症
腰の脊柱管が骨の変形などで狭くなり、そこを通っている神経が圧迫されて痛みや歩行困難をもたらすのが腰部脊柱管狭窄症です。
腰痛そのものはあまり強くないとされますが太ももから下のしびれや痛みがあり、下肢に力が入らず失禁するケースもあります。
腰痛で整形外科などの病院を受診すべきケース
腰痛については骨そのものの痛み、あるいは腰から下のしびれで歩行が困難になるなどの症状があれば可能な限り早く整形外科を受診するのがよいでしょう。
ヘルニアなど神経の圧迫が原因であれば外科手術が必要なケースもあり、迅速な処置が予後を左右する可能性もあります。
まとめ
腰痛という症状はポピュラーですが、その中には重篤で治療には一刻を争うケースもあり得ます。 個人の判断や様子見ではなく、まずは専門の医療機関を受診して正しく症状を把握しましょう。