鍼と美容鍼の違いとは?主な効果や施術の違いについて解説

2023.9.12 美容 , 重要おすすめ記事 , 鍼治療

近年、美容ケアの一つとして美容鍼に注目が集まっています。美容鍼はその名のとおり、鍼を使ったケア方法の一つですが、一般的な鍼とは目的や期待できる効果に違いがあります。美容鍼に興味がある方は、基本的な知識や普通の鍼との違いについてよく理解してから検討することがおススメです。

本記事では、美容鍼の基礎知識や期待できる効果、鍼と美容鍼の違いについて解説します。

小林整骨院では、身体のさまざまなお悩み・ご質問等の相談も承っていますのでお気軽にご相談下さい。

目次

  1. 美容鍼とは、美容を目的に行う鍼施術のこと
  2. 美容鍼に期待できる効果
  3. 一般的な鍼と美容鍼の違い
  4. まとめ

美容鍼とは、美容を目的に行う鍼施術のこと

美容鍼とは美容を目的に行う鍼施術のことですが、そもそも鍼とは、東洋医学あるいは漢方医学の一つとして発展してきた治療法のことです。中国を発祥元とし、日本には飛鳥時代頃に伝わったとされています。具体的な方法としては、鍼と呼ばれる特殊な器具を使用し、全身の至るところにあるツボ(経穴)を刺激して、体の不調や痛みの改善を目指す施術です。ツボは場所によってさまざまな効能があり、健康増進に役立つものもあれば、美容アップに効果的なツボもあります。

美容鍼は、美容に有効なツボ(主に顔)に鍼を刺し、肌の悩みやトラブルを解消します。鍼を美容に用いる方法は昔から存在しますが、美容鍼という言葉が広まり始めたのはここ数年のことです。ハリウッドスターをはじめとし、海外の女優やセレブたちが自身の美容ケアに取り入れ始めたのが、ブームの先駆けと言われています。近年は日本でも女優やモデルたちの間で美容鍼が注目されており、その人気が一般人にも広まってきています。

美容鍼に期待できる効果

美容鍼に期待できる効果は、大きく分けて5つあります。

顔のたるみ、しわの改善

1つ目は、顔のたるみ、しわの改善です。顔の皮膚は、外側から表皮・真皮・皮下組織の3層構造となっています。このうち、皮膚のハリや弾力を支えているのが真皮で、コラーゲンやエラスチンなどの線維芽細胞によって構成されています。コラーゲンやエラスチンはもともと体内に存在する生体成分で、加齢とともにだんだん生産量が減少しがちです。真皮が衰えると、その上の表皮を支えきれなくなり、ハリや弾力が低下してシワやたるみが増えていきます。

美容鍼を受けると、線維芽細胞が刺激されてコラーゲンやエラスチンの生産量がアップし、ハリや弾力が増してシワ、たるみの改善に役立つと言われています。

小顔効果

2つ目は小顔効果です。私たち人間の体にはリンパ腺が通っており、内部を流れるリンパ液が体内の老廃物を回収、排出する仕組みになっています。しかし、運動不足や疲労などによって筋肉が凝り固まるとリンパ液の流れが滞り、体内に余分な老廃物が蓄積しやすいです。老廃物が溜まりすぎるとむくみが発生し、顔が一回り大きく見えることがあります。美容鍼には、凝り固まった筋肉をほぐす作用があるため、体内に溜まった老廃物を排出し、むくみが改善する効果が期待できます。

ホルモンバランスの改善

3つ目はホルモンバランスの改善です。女性は月経やストレスなどによりホルモンバランスが崩れると、イライラや肌荒れ、体調不良などを起こしやすくなります。全身にあるツボの中には、ホルモンバランスを整える効果を期待できるものもあるため、美容鍼を受けることによってホルモンによる不調を軽減できる可能性があります。

顔のゆがみの改善

4つ目は顔のゆがみの改善です。頬杖を付く癖があったりいつも同じ肩側にバッグを掛けていたりすると、骨格のバランスにゆがみが生じやすくなります。ゆがみによって筋肉の付き方が変化すると、フェイスラインがゆがんだり顔の片側だけほうれい線が出たりと、見た目にも変化が現れるようになります。美容鍼で筋肉をほぐしてバランスを調整すれば、顔のゆがみの改善にもつながっていくでしょう。

ストレスの緩和

5つ目はストレスの緩和です。ストレスは万病の元と言われるように、肌荒れや不眠、ホルモンバランスの乱れなど、さまざまなトラブルを引き起こす要因となります。美容鍼によって顔の凝りがほぐれると、体の緊張も解けてリラックスした状態となり、ストレスの緩和も期待できます。

一般的な鍼と美容鍼の違い

同じ鍼を使う治療法でも、一般的な鍼と美容鍼の違いは目的や施術の内容、期待できる効果などにあります。ここでは一般的な鍼と美容鍼の違いを3つのポイントに分けて説明します。

治療の目的

一般的な鍼と美容鍼の違いの1つ目は、治療の目的です。美容鍼は、肌トラブルや肌の悩みを改善し、美肌を作るのがメインの目的です。

一般的な鍼は、主に体の不調や痛みを軽減するために行われます。例えば、肩こりや腰痛、神経痛の痛みや、不眠症、食欲不振などの体調不良の改善に役立てられています。発祥国である中国ではもともと医療分野で活用されていますが、最近では米国や欧州でも、針治療と西洋医学的治療の効果と有用性を比較した研究が行われるなど、注目を集めている本格的な治療法です。

施術の内容

2つ目は施術の内容です。一般的な鍼も美容鍼も、鍼を使ってツボを刺激する点は共通しています。ただ、通常の鍼と美容鍼では、鍼を刺す深さに違いがあります。美容鍼の場合、コラーゲンやエラスチンなどに刺激を与えることを目的としているので、鍼は線維芽細胞のある真皮層まで刺します。

一般的な鍼の深さは、痛みや不具合の原因となる筋肉へしっかりアプローチすることを目的としているため、鍼は皮下組織のさらに下にある筋膜までです。鍼は基本的に、刺す深さが増すほど刺激が強くなるため、一般的な鍼治療では相応の痛みを伴います。その点、美容鍼は真皮層までしか鍼を刺さないので、ほとんど痛みがないと言われています。

なお、太い鍼を使用することも多い本場中国とは異なり、日本では直径約0.10mm~0.30mm程度の極細の鍼を使用するため、美容鍼はもちろん、一般的な鍼でも施術中の痛みはかなり緩和されるでしょう。

期待できる効果

3つ目は期待できる効果についてです。美容鍼に期待できる効果は、前述のとおり、肌トラブルの改善やむくみの解消、ホルモンバランスの改善、ゆがみ解消などです。一方の鍼は、主に以下のような症状に適応しています。

  • 肩こり
  • 腰痛
  • 神経痛
  • 関節痛
  • 頭痛
  • 便秘
  • 食欲不振
  • 不眠

他にも、日常的な変化として、免疫力が向上したり体が軽くなったりと、健康に関してさまざまな効能が期待できます。

【まとめ】

一般的な鍼と美容鍼の違いをよく理解して施術を検討しよう

一般的な鍼と美容鍼の違いは、目的や施術の内容、期待できる効果にあります。美容鍼は主に美肌づくりを目的としたものです。鍼で真皮層を刺激することで、肌のハリや弾力を向上させたり肌トラブルを予防したり、顔のむくみやゆがみを改善したりする効果が期待できます。鍼は真皮層までしか刺さないのでほとんど痛みがなく、リラックスして受けられることが特徴です。一方の鍼は健康増進を目的としたもので、鍼は筋肉層まで刺します。やや痛みを伴いますが、そのぶん筋肉へ直接アプローチができて、体調不良や痛みなどの問題解消に役立つでしょう。

このように、一般的な鍼と美容鍼には明確な違いがあります。エイジングケアや肌トラブルの解消を目指したいのなら美容鍼、体の不調や痛みに悩まされているなら一般的な鍼と、自分のニーズや目的に合わせて適切な治療法を選ぶことをおすすめします。

監修者:小林英健院長
株式会社KMC小林整骨院グループ 総院長 株式会社KMC小林整骨院グループ(所在地:大阪府八尾市 代表:小林英健)は、「小林整骨院」を1985年11月に大阪府八尾市で開業(現:あすなろ整骨院北本町)。現在では全国に48店舗展開し、全グループ院の延べ来院患者数は1350万人を超えています。「小林式矯正法 (旧名:スポーツ活法)」というトップアスリートの心身ともにサポートするための新療法を実施。治療できる領域の幅を広げて様々な治療経験を積むことで、すべての患者様・アスリートを癒し、スポーツ界や地域社会に貢献することを目指します。KMC小林整骨院グループ オフィシャルサイト(https://www.seikotsuin-kobayashi.com