授乳中の肩こり・腰痛や対処法
2022.8.8 歪み矯正 , 肩こり , 腰痛・ぎっくり腰 , 重要おすすめ記事長い妊娠期間を終え、いよいよわが子と感動の対面!ママにとってもパパにとっても、一生忘れることのできない瞬間です。しかし、ママは感動の余韻に浸る間もなく、病院から家に帰るとすぐに、朝昼晩に関係なく授乳やおむつ替え、抱っこなど慣れない育児に追われることになります。
育児に伴う無意識の力みや長時間の抱っこは、思いのほかママの体への負担となります。そして、その代表的な症状が肩こりと腰痛です。
このコラムでは授乳中に起こる肩こりや腰痛の原因や自分で出来るセルフケアについてご紹介いたします。
小林整骨院では、身体のさまざまなお悩み・ご質問等の相談も承っていますのでお気軽にご相談下さい。
目次
授乳中の肩こり・腰痛の原因
授乳中の肩こり・腰痛の原因のほとんどは姿勢によるものです。授乳期のママは授乳中はもちろん、それ以外の時間も赤ちゃんを抱っこしていることがほとんどです。授乳や抱っこの姿勢は前屈みや猫背になることが多く、さらに長時間同じ姿勢を強いられるため肩や腰に負担がかかり肩こりや腰痛の症状を訴える方が多くなります。
では、もう少し詳しく見ていきましょう。
まず授乳中や座って抱っこしている場合です。
上の図は左の絵が座っている際の理想の姿勢の時の背骨のイメージで、右の写真が授乳中や座って抱っこしている際の写真です。そして真ん中の絵が授乳中の姿勢の背骨のイメージです。
授乳中は骨盤が後ろに倒れ背骨のS字が崩れてしまい丸くなっています。この状態になると腰椎が圧迫され、腰の筋肉は過度に伸ばされたまま緊張した状態が続き腰痛が起こりやすくなります。
さらに、頭を支えるための背骨のS字が崩れているので、背骨で支える能力が低下します。また、首や肩回りの筋肉が頭を支えるために緊張し続けているので肩こりが起こりやすくなります。ママは常にこのような状態が続きますので、自ずと腰痛や肩こりが出てくることが多くなります。
次に立って抱っこしている場合です。
上の図の右の写真が立って抱っこしている写真です。そして絵の左の状態が立っている時の理想の姿勢です。
ここで問題です。
右の写真は絵にすると右の状態か真ん中の状態どちらになるでしょうか?
答えは ・・・
真ん中の絵です。
では解説です。絵の中にある下向きの赤い三角形が骨盤を表していて赤の縦線が重心を表しています。この立った状態の絵でも理想の姿勢と比べると真ん中の絵の骨盤が後ろに倒れていることが分かります。
そして重心の位置が理想の状態と比べるとやや後ろになっています。この状態で前に赤ちゃんを抱えますので重心はより後ろになります。
骨盤より上だけを見ると座っている状態とあまり変わりが無いことに気づきましたか?つまり立っている状態でもママの身体は頑張り続けていて、身体はかなりの負担がかかっています。
では立っている状態での下半身は理想の状態と比べると、どのような違いがあるでしょう?
先ず膝を見てみましょう。真ん中の絵だけ膝が曲がってしまっています。この状態になるとハムストリングスという太ももの裏の筋肉が過度に緊張し負担がかかります。この筋肉に負担がかかり続け固くなっていくと、骨盤の下部に付着している筋肉なので、さらに骨盤が後ろに倒れるように引っ張られます。
次にお尻の位置を見てみると下に垂れ下がってしまっています。これは前述した通りハムストリングスからの影響と「運動連鎖」という人間の身体の仕組みによって股関節が曲がってしまうことによって起こります。
お尻の位置が下がり骨盤が後ろに傾くと、骨盤に付着し骨盤を安定させる働きがある臀筋群(お尻の筋肉)の機能が低下します。さらに腰痛を引き起こしたり、猫背になり、肩や首のコリにつながります。
ここまで授乳中の肩こり・腰痛の原因として説明してきましたが、読んで下さった方の中には「あれ?授乳中じゃないのに当てはまってるなぁ・・・」と感じている方もいるのではないでしょうか。
感が良い方はもうお気付きかもしれませんが、実はこの状態は授乳中に強くなる傾向があるものの、現代人の多くが陥ってしまう状態です。
- パソコンを前にして姿勢が悪い状態で仕事をしていませんか?
- スマホをみながら悪い姿勢のまま歩いていませんか?
そして、そんな“あなた”は首や肩のコリ・腰痛で悩んでいたり、感じていませんか?
次の章では少しでも症状を和らげる姿勢について説明していきます。
クッションで骨盤の症状を和らげる方法
先ほどの原因でも説明した通り症状を和らげるポイントは「骨盤を立てる」です。ではどうすれば骨盤を立てる事が出来るでしょうか?
一番簡単な方法はクッションを入れることです。
現在「骨盤 クッション」等で検索すると上の画像のような骨盤の位置を理想的な位置に近づけるクッションがかなりの数販売されています。
わざわざ購入したくない方は現在お手持ちのクッションを画像のようにお尻の位置が太ももの位置より高くなるようにクッションを浅めにお尻に入れましょう。クッションも家にないという方はバスタオルを何重かに折ってクッション変わりにしていただいても大丈夫です。
また授乳中に過度に前屈みになる事を防ぐために授乳クッションを使い、少しでも赤ちゃんを自分に近い位置に寄せ、赤ちゃんの首を支えるだけで安定させ、無駄な力を入れずにすむようにすると肩・首の負担も軽減されます。
また赤ちゃんを抱っこする時や首を支える時に手のひらを上に向けずに、手の甲を身体の外側に向けるようにすると、上腕二頭筋(力こぶを作る筋肉)の力が抜けるので、肩や首の筋肉の力も入りにくくなり負担はさらに軽くなります。
自分で出来るセルフケア
ここからは自分で出来るセルフケアを紹介していきます。
自分で出来るセルフケアは大きく分けて
- ストレッチ
- トレーニング
の二つがありますが、ここではストレッチを紹介していきます。
今回のばしていくのは
- 前腕
- 前鋸筋
- 胸筋
- ハムストリングス
の四つです。
簡単にそれぞれを伸ばす理由を説明すると
前腕
赤ちゃんを抱っこする際にとても力の入っている場所です。また運動連鎖という身体仕組み上、前腕が伸びないと肘が伸びきらず、肘が伸びないと巻き肩になりやすくなります。巻き肩と猫背は非常に関連性が高いので前腕を伸ばします。
前鋸筋、胸筋
前鋸筋は肩甲骨を身体の外側に引っ張り、胸筋は腕を前に引っ張ります。この二つの筋肉が伸びてない状態だと猫背・巻き肩になりやすくなります。
ハムストリングス
原因のところでも書いた通りハムストリングスが緊張していると骨盤の下部が引っ張られ骨盤が後ろに倒れて背骨のラインが崩れてしまいます。ハムストリングスをしっかり伸ばし骨盤を立てやすくします。
それでは実際のストレッチ方法に移ります。
前腕
- 画像のように指先を自分の方向に向け手のひら全体を床や机に着きます。
- 手首が浮かないところまで腕を前方に押し出します
※痛みが強い場合は手首を自分の方に戻す。
ポイント 肘をしっかりと伸ばし、指は出来るだけ広げる。出来れば片方づつ伸ばし空いている方の手で指も1本づつ曲がらないようにしっかり伸ばす。
前鋸筋
- 伸ばす方の腕を手のひらを上に向け上に上げます。
- 上に上げた腕を手首はそのままで肘を90度曲げます。
- 反対の手で肘を持ち体側を伸ばすように横に倒します。
ポイント 身体を横に倒す際に腰は倒す方向の反対側に突き出す。
胸筋
- 四つ這いの姿勢になり、伸ばす方の腕を横に伸ばします。
- 伸ばした方の肩を床に近づけます。
- 反対側の腕は肘を曲げ、顔は伸ばした腕と反対の方向を見ます。
ポイント 伸ばした方の腕の手のひらを床に付けずに、小指の外側を床に付けると
ストレッチの強度が上がります。
ハムストリングス
- 伸ばす方の脚を前に伸ばし、反対の膝は曲げた状態にします。
- 上体を伸ばした方の脚に倒していきます。
- 様子を見て、手で足首をつかむ、足先をつかむ、足の裏をつかむ、と強度を上げていきます。
ポイント あくまで伸ばしたいのはハムストリングスなので必ずしも伸ばす方の脚の膝を完全に伸ばさなくてもよい。ハムストリングスが伸びている範囲で軽く膝をまげてもOK
小林整骨院で出来ること
ここまで授乳中の肩コリや腰痛の原因や対処法、セルフケアを書いてきましたが、自分で出来ることには限界があったり、なかなか自分では出来る気がしないという方も多いかと思います。
そこで最後に小林整骨院で出来る授乳中の肩こりや腰痛のケアや施術を紹介していきます。
現在、小林整骨院ではスポーツ活法と関節トレーニングという施術に力を入れています。先ずスポーツ活法とはTVや雑誌にも取り上げられたり、昨年の東京オリンピックに派遣される非常に効果が高い小林整骨院独自の骨格矯正です。
後ろに倒れて崩れてしまったS字ラインを正すために骨格矯正が最適です。またスポーツ活法には骨格矯正だけでなく筋肉矯正という施術も含まれていますので、過度に伸ばされたり、頑張り過ぎて緊張してしまった筋肉の改善にも効果的です。
スポーツ活法で猫背が良くなり、肩こりや腰痛は改善されますが、一人一人身体の使い方の癖が有るので、普段使えていない筋肉があります。使えていない筋肉があるということは、その筋肉の働きを補うために使い過ぎている筋肉もあります。これらの筋肉のバランスを整えないと身体のバランスが崩れてきて再度痛みが出てきます。関節トレーニングで筋肉のバランスを整え痛みの出にくい身体にします。
その他にも小林整骨院では鍼やストレッチ等“あなた”に合った方法でお悩みを解決いたします。
まとめ
今回は授乳中の肩こりや腰痛についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
今回ご紹介した原因や対処法が当てはまる方も多いと思いますが、他にも原因になることがあり、その原因により対処法も変わってきます。
一度試していただきたいと思いますが、本当に改善したい方は、やはり身体のプロに一度見てもらう事をオススメします。その選択肢の中に小林整骨院を入れてもらえると幸いです。