筋膜リリースとは?体の不調と筋膜の関係やおすすめの筋膜リリース法

2023.8.22 手・腕の痛み , 肩こり , 腰痛・ぎっくり腰 , 足・足の裏の痛み , 重要おすすめ記事

筋膜リリースとは、ねじれや癒着を起こした筋膜が正常に働くように促すストレッチのことです。筋膜がねじれたり癒着したりすると体の不調の原因になると言われますが、そもそも筋膜とは、どのようなものなのでしょうか。

本記事では、筋膜の仕組みや体の不調との関係、筋膜リリースの効果、おすすめの筋膜リリース法を紹介します。辛い体の痛みや凝りに悩まされている方は、ぜひチェックしてみてください。

小林整骨院では、身体のさまざまなお悩み・ご質問等の相談も承っていますのでお気軽にご相談下さい。

目次

  1. そもそも筋膜って何?
  2. 筋膜のよじれや癒着が凝りや痛みの原因かも
  3. 筋膜リリースにはどんな効果がある?
  4. 筋膜リリースのやり方3選
  5. まとめ

そもそも筋膜って何?

筋膜とは、筋肉を包んでいるタンパク質の繊維でできた薄い組織膜のことです。筋肉だけでなく骨・神経・内臓器官・関節なども包み込み、それぞれが正しい場所に位置するよう支える役割があるため、第二の骨格とも言われています。

筋膜とひとくくりに呼ばれますが、筋膜を構成しているのは以下の5つの膜です。

  • 浅筋膜(せんきんまく)
  • 深筋膜(しんきんまく)
  • 筋外膜(きんがいまく)
  • 筋周膜(きんしゅうまく)
  • 筋内膜(きんないまく)

それぞれの膜が滑り合うように動くことで、摩擦から筋肉を守ったり、筋肉が収縮した際の動きをサポートしたりします。また、それ以外にも筋膜同士が引っ張りあって体のバランスを支え、体にかかった力を伝達することも筋膜の重要な役割です。筋内膜以外の筋膜はコラーゲン繊維とエラスチン繊維でできていますが、成分の大半は水分で、サラサラした性質を持っています。

筋膜のよじれや癒着が凝りや痛みの原因かも

体の凝りや痛みに悩む方は多いですが、その原因は筋肉のよじれや癒着が原因かもしれません。筋膜は伸縮性のある柔らかい組織のため、よじれや癒着、萎縮、緊張を起こしてしまいやすいです。

よじれや癒着、萎縮、緊張が起きると、筋肉・骨・神経・内臓器官・関節などがスムーズに働かなくなり、体に痛みや凝りを感じる他、姿勢の悪さやボディラインの崩れなどを引き起こしてしまいます。スムーズに動かなくなった部位は固くなり、血行を悪化させてしまうので、痛みや凝りをさらに悪化させる悪循環に陥ってしまいます。

また、全身の筋膜はつながっているため、一箇所がスムーズに動かなくなってしまうと他の箇所にも影響が出て、体全体に痛みや凝りなどのトラブルが生じてしまうかもしれません。

筋膜リリースにはどんな効果がある?

筋膜リリースは、ねじれや癒着を起こした筋膜をほぐして、正常な働きができるよう促すストレッチです。筋膜が正常に働くようになると、筋肉がスムーズに動き、内臓器官が正しい位置に戻って、血流も改善されます。

体が正しいバランスに戻るので、痛みや凝りを改善できる他、むくみの改善効果や体の柔軟性アップ効果も得られるでしょう。体が動かしやすくなるため、コンディションも良くなります。

ただし、開放創・縫合部がある方や、悪性腫瘍・がん・動脈瘤・急性期のリウマチ様関節炎を患っている方、全身・局所感染中の方、骨折中の方は、筋膜リリースをしないようにしてください。

筋膜リリースのやり方3選

筋膜リリースの方法はいくつもありますが、自分で行いやすいやり方を3つ紹介します。お悩み別に紹介するので、日頃のケアに取り入れて痛みや凝りの改善を目指しましょう。最初は20〜30秒キープから始めて、慣れてきたら少しずつ時間を延ばしてみてください。

全身の凝りを解消するL字型筋膜リリース

  1. まっすぐ立ち、両手をテーブルに乗せます。
  2. 顎を引き、L字になるように上半身全体ををテーブルに預けるようにして前に倒します。両脚は真っ直ぐ伸ばして、足が床の中に入り込むイメージで立ちましょう。
  3. 上半身は腕の方に、下半身は床の方にしっかり伸ばして30秒以上キープします。

尾骨を中心とし、股関節を境目に体を腕の方と床の方にしっかり伸ばすことがポイントです。腰が丸まったり、お尻が前に出過ぎたりしないように注意してください。また、お尻が後ろに突き出てしまうのもNGです。

首や肩の凝りを解消する片腕伸ばし筋膜リリース

  1. 真っ直ぐ立って右腕を真上に上げて90度になるように肘を90度に曲げます。
  2. 左腕の肘もは下にして90度になるように曲げ、手の甲を腰につけます。
  3. 両手の指先方向に向かって、肩甲骨を反時計回りに動かし、20~30秒キープします。
  4. 次に、右脚が前に来るように交差させ、体を左に倒して20~30秒間、右脇を伸ばしましょう。
  5. さらに、鼻を左肩につけるイメージで顔を左側に向け、同じように20~30秒間伸ばしましょう。を向いてキープしましょう。 ※右肘が前に倒れないように意識してください。
  6. 反対側も同じように行います。

上側の肘が前に倒れないように注意してください。痛みを感じない程度にゆっくり伸ばすことがポイントです。回数を重ねると固まった筋膜がほぐれて、体を伸ばしやすくなります。

猫背や腰痛を解消する仰向けバンザイ筋膜リリース

  1. 背中が最も丸まっているところ(肩甲骨の下の中心)に丸めたバスタオルを敷き、頭は低めの枕に乗せて仰向けに寝ます。
  2. 両足をは椅子の上に乗せます。ましょう。
  3. 顎を軽く引き両手をバンザイして、20~30秒数えます。胸の前が伸びているのを感じましょう。いた状態で、両手をバンザイしてキープします。
  4. 両足を椅子から降ろし、膝を曲げて床につけた状態で、同じようにバンザイして20~30秒数えましょう。キープしましょう。

バンザイするときは、腰が反らないよう意識してください。顎が上がってしまうのもNGです。

まとめ

第二の骨格とも呼ばれる筋膜は、全身につながっているため、一箇所でねじれや癒着などが起きると、他の部位でも痛みや凝りを感じたり、全身のバランスが悪くなったりしてしまいます。ひどい痛みや凝りに悩まされているのなら、自分でできる筋膜リリースを習慣にして、固まった筋膜をほぐしましょう。

ただ、紹介したとおり、開放創・縫合部がある方や、悪性腫瘍・がん・動脈瘤・急性期のリウマチ様関節炎を患っている方、全身・局所感染中の方、骨折中の方は筋膜リリースをしないようにしてください。また、筋膜リリースをしても痛みや凝りが改善しない場合、悪化してしまった場合は、病院を受診しましょう。

監修者:小林英健院長
株式会社KMC小林整骨院グループ 総院長 株式会社KMC小林整骨院グループ(所在地:大阪府八尾市 代表:小林英健)は、「小林整骨院」を1985年11月に大阪府八尾市で開業(現:あすなろ整骨院北本町)。現在では全国に48店舗展開し、全グループ院の延べ来院患者数は1350万人を超えています。「小林式矯正法 (旧名:スポーツ活法)」というトップアスリートの心身ともにサポートするための新療法を実施。治療できる領域の幅を広げて様々な治療経験を積むことで、すべての患者様・アスリートを癒し、スポーツ界や地域社会に貢献することを目指します。KMC小林整骨院グループ オフィシャルサイト(https://www.seikotsuin-kobayashi.com