捻挫をしたときの応急処置法は?捻挫が治るまでの期間も解説

2023.12.26 スポーツ活法 , スポーツ障害 , 足・足の裏の痛み , 重要おすすめ記事

捻挫は、スポーツはもちろんのこと日常生活のちょっとした動作が原因で起こる可能性があるけがです。骨に問題はないからと捻挫を甘く見ていると、回復が遅れたり後遺症が残ったりする可能性もあるため、捻挫をした際は適切な応急処置が必要です。

そこで本記事では、捻挫をしたときに行うべき応急処置や治るまでの期間、捻挫直後のNG行為などについて解説します。

小林整骨院では、身体のさまざまなお悩み・ご質問等の相談も承っていますのでお気軽にご相談下さい。

目次

  1. 捻挫とはどんな状態?症状は?
  2. 捻挫の応急処置はRICE処置
  3. 捻挫直後のNG行動
  4. 捻挫が治るまでにかかる期間
  5. まとめ

捻挫とはどんな状態?症状は?

捻挫とは、指や足首などの関節に力が加わることで起こる症状です。類似したけがには骨折や脱臼がありますが、レントゲン検査で異常が見られない場合の症状が捻挫と呼ばれています。つまり捻挫はレントゲン検査には映らない靭帯や腱、軟骨に負うけがのことです。

関節が傷付くと患部の周囲の血管も傷付いて内出血を起こすため、捻挫になると関節が腫れてしまいます。捻挫の症状の度合いは、靭帯の傷付き方によって3段階のレベルに分けられます。最も軽い1度は靭帯が伸びた状態の軽度、2度は靭帯の一部が切れた状態の中度、そして最も重い3度は靭帯が切れて関節が不安定になった重度の捻挫の状態です。

捻挫の応急処置はRICE処置

捻挫は骨折ほどの重症ではないものの、軽視して適切な処置を行わずにいると症状が悪化するばかりか、関節の軟骨がすり減る変形性関節症などの症状を起こすこともあります。

捻挫になった際は正しい方法で応急処置を行い、しっかりと治すことが重要です。ここからは捻挫をした際の応急処置の基本「RICE処置」について解説します。

REST(安静)

RICE処置とは4つの処置の頭文字を取った名称で、最初の「R」には「安静」という意味があります。患部を動かすと症状が悪化する恐れがあるので、まずは捻挫を起こした部分を動かさずに、安静に過ごしてください。包帯やテーピングがあればそれらで患部を固定し、包帯やテーピングがない場合はタオルや添え木を使って固定しましょう。

ICE(冷やす)

患部を冷やすことで体温が下がり、毛細血管が収縮するので痛みや炎症を抑えられます。ビニール袋に入れた氷や氷のうを患部に15~20分ほど当てましょう。長時間氷を当て続けてしまうと凍傷になってしまう恐れもあるので、患部がピリピリとして徐々に感覚がなくなってきたら、氷を一旦患部から離します。これを数回繰り返してください。

COMPRESSION(圧迫)

捻挫で患部の腫れが悪化すると、痛みが強くなったり回復が遅れたりする場合があります。患部にしこりが残ると再発しやすくなるので、応急処置で腫れや内出血を抑えるために患部を圧迫します。圧迫には弾性包帯やテープを使用しますが、注意したいのは圧迫のし過ぎです。強く圧迫し過ぎると血流が悪くなり、神経を圧迫して神経障害を起こす恐れがあります。患部の先が青くなったりしびれを感じたりする場合は、圧迫を緩めましょう。時間の経過とともに腫れは治まってくるので、状態に合わせて1日あたり2~3回巻き直して圧迫します。

ELEVATION(挙上)

挙上とは高い位置に挙げるという意味で、捻挫した患部を心臓より高い位置に挙げることで内出血による腫れを軽減します。足の捻挫の場合は横になった状態で、枕やクッションなどに足を置くと心臓より高い位置に挙げやすくなります。

捻挫直後のNG行動

捻挫したときは、直後にNGとされる行動がいくつかあります。まず、患部を温めることはNGです。患部を温めてしまうと血行が促進され、炎症が治まりにくくなったり痛みが増したりするので回復が遅れてしまいかねません。捻挫直後は入浴や温湿布の利用を避け、前述のRICE処置で触れたように冷やすことを心がけましょう。その一方で症状が落ち着いてきた慢性期は、血行を促進させることで内出血の吸収を早める効果が期待できるので、温めると回復が早くなるでしょう。

痛みがあるのに放置することも、捻挫直後のNG行為です。痛みが長引くと後遺症のリスクがある他、捻挫ではなく骨折だったという可能性も考えられます。痛みは放置せず、できるだけ早いうちに処置をするべきです。痛みが悪化する場合は医師の診察を受けてください。

また捻挫直後に患部を動かすことも、腫れや痛みが悪化する原因となるので避けましょう。ただし、安静にするのは捻挫直後のみです。痛みが治まった後は動かす方が早い回復につながるといわれるため、捻挫をして3日以上経過して痛みがひどくなければ、少しずつ動かした方が回復を早められます。

捻挫が治るまでにかかる期間

捻挫が治るまでにかかる期間は、処置の有無によっても異なります。捻挫直後にきちんと適切な処置を行っていれば、個人差はありますがおよそ2週間で完治可能です。

しかし痛みがあるにもかかわらず処置せずに放置していた場合は腫れや痛みが長引きやすく、完治までに1カ月ほどかかります。一般的に、RICE処置の「REST」にあたる安静の状態を守っていれば、早期回復が期待できるでしょう。

まとめ

捻挫は決して軽いけがではなく、腫れや痛みが生じた直後に適切な応急処置を行うことが大切です。捻挫をした際は本記事でご紹介したNG行為を避けながら、応急処置の基本であるRICE処置を行って早期回復を目指しましょう。

監修者:小林英健院長
株式会社KMC小林整骨院グループ 総院長 株式会社KMC小林整骨院グループ(所在地:大阪府八尾市 代表:小林英健)は、「小林整骨院」を1985年11月に大阪府八尾市で開業(現:あすなろ整骨院北本町)。現在では全国に48店舗展開し、全グループ院の延べ来院患者数は1350万人を超えています。「小林式矯正法 (旧名:スポーツ活法)」というトップアスリートの心身ともにサポートするための新療法を実施。治療できる領域の幅を広げて様々な治療経験を積むことで、すべての患者様・アスリートを癒し、スポーツ界や地域社会に貢献することを目指します。KMC小林整骨院グループ オフィシャルサイト(https://www.seikotsuin-kobayashi.com