オスグッド病とは?症状や原因、治療方法を解説

2024.7.31 スポーツ障害 , 足・足の裏の痛み , 重要おすすめ記事 , 関節痛
バスケットボール

小中学生の時期は体が成長段階にある成長期で、それに伴い体の変化が大きくなる時期でもあります。そのような成長期にスポーツをして膝が痛くなる症状がみられる場合、成長期に起きる「オスグッド病」かもしれません。

本記事では、オスグッド病の症状や原因、治療・予防方法について解説します。

小林整骨院では、身体のさまざまなお悩み・ご質問等の相談も承っていますのでお気軽にご相談下さい。

目次

  1. オスグッド病とは?
  2. オスグッド病に特徴的な症状
  3. オスグッド病が起きる原因
  4. オスグッド病を治療する方法
  5. オスグッド病を予防する方法
  6. まとめ

オスグッド病とは?

オスドッグ病とは?

オスグッド病とは成長期の子どもによくみられるスポーツ障害の一種で、スポーツをしている小中学生に起きる可能性があります。特にサッカーやバレーボールなど、ボールを蹴ったりジャンプをしたりすることが多いスポーツを行う、成長期の男子に起きやすいのが特徴です。

同じ成長期に起きる脚の症状として、「成長痛」があります。オスグッド病も成長痛の一つといわれることがありますが、オスグッド病はスポーツを行う子どもに起きるという点が異なります。一般的な成長痛は膝以外にも太ももや足首などにも痛みが出ますが、オスグッド病はスポーツをした後、膝だけに痛みが出る点も大きな違いです。

オスグッド病に特徴的な症状

オスグッド病の特徴的な症状は、膝の皿の下の骨が徐々に突き出てくることです。膝の皿の下部分に腫れや痛みが出て、熱を持つこともあります。これらのオスグッド病の症状が出やすいのは、ジャンプをして膝屈伸をしたとき、サッカーでボールを蹴ったりダッシュをしたりしたときなどです。安静にしていれば症状は和らぎますが、症状が収まっていても、運動すると再発します。

オスグッド病は一過性の症状なので、成長期が終わる頃には治まりますが、無理を続けていると、成長期が終わった後も膝に痛みが残る場合があります。

オスグッド病が起きる原因

スポーツをする成長期にオスグッド病が起きやすいのは、成長期の筋肉における柔軟性の低下や骨に原因があります。まだ成長過程にある小中学生の骨は未成熟で強度が不安定な状態ですが、骨よりも成長が遅い腱や筋肉は強く引っ張られることで、硬くなりやすいです。

膝の動作に必要な動作は、太ももにある大腿四頭筋から膝の皿を介し、膝の前にある膝蓋腱(しつがいけん)と脛骨を引っ張って行われます。成長期のまだ強度が不安定な骨と硬くなりやすい筋肉で、膝の曲げ伸ばしやジャンプなどを伴うスポーツをすると、大腿四頭筋が脛骨を引っ張って過剰な負荷をかけてしまいます。すると脛骨と膝蓋腱の付着部に炎症が起き、成長途中の骨や軟骨がはがれてしまいます。これがオスグッド病を引き起こす原因です。

オスグッド病を治療する方法

オスグッド病の症状が出た場合は、まず安静にし、応急処置として膝の皿の下部分をアイシングします。消炎鎮痛薬や内服薬、低周波治療器や超音波なども有効な方法です。

オスグッド病の症状は運動をせずに休息を取っていれば治まるため、基本的に保存的治療となります。症状を改善するには、まず休むことが第一です。腫れや痛みなどの症状が出ているにもかかわらず無理に運動を続けることは症状を長期化させ、成長期が終わっても痛みが続く原因となるので、できるだけ休むことを心がけましょう。

症状が長期化した場合は、オスグッド病専用のサポーター「オスグッドバンド」を膝に装着すると、膝の皿を上から持ち上げて脛骨への負荷を減らせるので、症状改善を目指せます。保存的治療やサポーターでも症状の改善が見られなかった場合は、手術で痛みの原因となっている遊離骨片を摘出する骨片摘出術や、突き出た骨に穴を開けて出血させ、リフレッシュさせるドリリング術(骨穿孔術)が行われることもあります。

オスグッド病を予防する方法

オスグッド病を予防するには、筋肉の柔軟性を上げることがポイントです。十分にウォーミングアップを行って筋肉の柔軟性を上げてからストレッチを行いましょう。特に太ももの筋肉は、時間をかけてストレッチを行うのがおすすめです。

オスグッド病は運動のし過ぎで起きる症状なので、普段の練習内容を見直し、無理のない強度に調整することも重要です。オスグッド病は軸足に起きやすいため、両足を左右均等にバランスよく動かせるよう、練習メニューやフォームなどの見直しも行いましょう。また運動後もストレッチをして、アイシングで患部をクールダウンさせると、炎症予防になります。

過去にオスグッド病の症状が出たことがある場合は、症状が改善した後もストレッチは継続して行うのがおすすめです。さらに運動をするときに先述したオスグッドバンドを装着すると、再発予防になります。

まとめ

足テーピング

体が成長中の小中学生特有の症状といえるオスグッド病は、成長期が終わると治まることがある一方、痛みを我慢して無理に運動を続けていると、最悪の場合手術が必要になったり、成長期が終わっても痛みが続いたりする恐れがあります。そのため症状は放置したりせずに適切な処置や再発予防を行い、長くスポーツができるコンディションを整えましょう。

監修者:小林英健院長
株式会社KMC小林整骨院グループ 総院長 株式会社KMC小林整骨院グループ(所在地:大阪府八尾市 代表:小林英健)は、「小林整骨院」を1985年11月に大阪府八尾市で開業(現:あすなろ整骨院北本町)。現在では全国に47店舗展開し、全グループ院の延べ来院患者数は1350万人を超えています。「スポーツ活法」というトップアスリートの心身ともにサポートするための新療法を実施。治療できる領域の幅を広げて様々な治療経験を積むことで、すべての患者様・アスリートを癒し、スポーツ界や地域社会に貢献することを目指します。KMC小林整骨院グループ オフィシャルサイト(https://www.seikotsuin-kobayashi.com